「扇子といえば夏」というイメージから、夏の気配を感じると欲しくなる扇子ですが、実は贈り物として季節を問わず重宝される物でもあります。

扇子の正面

例えば、還暦祝いをはじめとして、長寿のお祝い、誕生日のお祝い、結婚祝い、退職祝い等、様々な節目のお祝いとして選ばれることが多いです。

本記事では、数々のお祝いのうち、特に退職祝いに着目し、退職祝いの選び方や渡す際のポイントを紹介しつつ、退職祝いとしての扇子の意義や特徴について解説します。

ぜひ参考にしてください。

退職祝いの意義

「退職祝い」とは、転職や定年退職等を理由に仕事を辞める方に対して贈る記念品です。

共に仕事をしてきた方に対する感謝とねぎらいの気持ちを示すとともに、退職される方の退職後の人生が充実したものになるように、という願いも込めて贈られます。

特に退職祝いを初めて贈る場合には、どのような物を渡せば良いか分からず、悩む方も多いと思います。

そこで、一般的にどのような物を退職祝いとして選ぶべきとされているか、予算の面からみてみます。

退職祝いの予算の相場は、贈る相手との関係性によって異なります。

扇子の正面

退職後は、相手と会う機会が減る場合が多いことから、相手が負担に感じ、お返しを用意する必要があると考えるような高額な贈り物は避け、以下に掲げる目安程度の贈り物を用意すると良いとされます。

同僚・部下

3,000~5,000円 程度

上司・先輩

5,000~10,000円 程度

両親

10,000~30,000円 程度

複数人が連名で贈る場合、贈る相手との関係性にかかわらず、10,000~30,000円程度の物を贈ることが多いです。

退職祝い選びの注意点

退職祝いを選ぶ際に最も重要なのは、贈る相手を想って選ぶことです。

例えば、お酒を飲むのが好きな相手に対しては、少しこだわりのあるワインや日本酒を、退職後はのんびりとリラックスして過ごしたいと言っていた相手に対しては温泉旅館のギフト券を、というように、贈る相手の好みに合わせて選ぶことによって、より感謝の気持ちが伝わりやすくなるのではないでしょうか。

扇子の正面

そうはいっても、相手の好みがわからない場合や、アイデアが浮かばない場合があると思います。

そこで、贈り物に迷った場合に参考にしていただけるように、退職祝いとして可能な限り避けるべき、または贈る際に注意を要するとされる物を紹介します。

ハンカチ

一般的にはプレゼントとして渡されることが多いハンカチですが、漢字では「手巾(てぎれ)」と書くことから、別れを連想させる物でもあります。この点を気にする方もいることから、念の為避けると良いでしょう。

ハンカチを贈りたい場合、前向きなメッセージ(お世話になったことへの感謝の言葉や、退職後の活躍を願う言葉)を添えることによって、相手に誤解を与えることなく贈ることができます。

万年筆・ボールペン等

転職を理由として退職する方に対しては、新天地での活躍を願う贈り物となり得る筆記具。

しかしながら、反対に、「退職してもなお勤勉であるように」といったメッセージを与えかねないため、目上の相手に贈る場合や、定年退職の相手に贈る場合は、念の為避けた方が良いでしょう。

靴下・靴等

靴下や靴は、足元に使用するものであるため、「踏みつけるもの」というネガティブな印象を与えてしまう場合があります。

一方で、現在の環境から一歩踏み出す相手に対し、新たな環境での活躍を願うという前向きな印象を与える場合もあります。

そこで、靴下や靴を贈る場合は、ハンカチの場合と同様、贈る際に前向きなメッセージを添えることによって相手に誤解を与えることなく贈ることができます。

重量のある物

退職日前後は、持ち帰る私物が多かったり、職場の同僚等から贈り物を渡されたりと、贈る相手の荷物が普段よりも増加することが想定されます。

したがって、退職日前後に重い物を渡してしまうと持ち帰ることが難しくなり、相手に負担を与えてしまいます。

そこで、特に退職日当日には、重量のある物を渡すことを避ける必要があります。

退職祝いを渡す時期

先述のとおり、退職日は退職する方の荷物が多く、贈り物を持ち帰ることを負担に感じる可能性が高いことから、退職日に退職祝いを渡すことは可能な限り避けたほうが良いとされます。

そこで、個人的に贈る場合は、退職日の1週間前から数日前に、また、連名で贈る場合は、退職日の数日前や送別会で渡すのが一般的です。

個人的に贈る場合であっても、送別会が開かれる場合は、送別会で渡すと良いでしょう。

退職祝いとしての扇子

扇子は、開くと形が「末広がり」になっており、縁起が良いとされることから、長きにわたり贈り物として選ばれてきました。

ここでは、贈り物のうち、退職祝いとして扇子が選ばれる理由を紹介します。

扇子の正面
  • 「末広がり」の形
    末広がりの形は、「次第に栄えていく」という意味を持ち、今後の発展や繁栄を願うものです。退職祝いの趣旨の一つである、「今後の人生の発展」の願いを表現することができます。
  • 幅広い価格帯
    扇子は、手頃な物であれば数百円から、高価な物であれば数万円程度の物まで、非常に価格の幅が広いため、贈る相手との関係性や相手の好みに合わせて最適な物を選ぶことができます。
  • コンパクト
    扇子は非常に軽量でコンパクトであるため、万が一退職日当日しか渡せるタイミングがなかったとしても、相手が持ち帰る際に負担になりにくいです。

おわりに

以上のように退職祝いを贈る際には、様々な配慮が必要であるとされています。

しかしながら、本記事で紹介した事項は必ず守らなければならない規則ではなく、あくまでも一般的な傾向にすぎません。

退職祝いを贈る際に最も重要な、贈る相手に対する感謝及び今後の人生の発展を願う気持ちを伝える一手段として、贈り物を選ぶ参考にしていただければ幸いです。

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